グローバル化の進展とともに日本のビジネスリーダーのスペックは変容している。本社の主要部門を経験し、確固とした社内人脈を築くことが条件ではなくなった。むしろ、外様に配置されても、積極果敢に厳しい現場で「切った張った」を演じてきた人材が、企業を次なるフェーズへの進化や、経営危機の救済に貢献する人材として求められている。(取材・文 クロイワ正一)
変革期に生まれたビジネスリーダー
バブル崩壊後の日本経済は「失われた十年」と評された。しかし、そうした変革期だからこそ、歴史に残る経営革新、そしてそれを率いた経営者が生まれた。
奥田碩トヨタ自動車相談役は、次世代を考慮したハイブリッドカーの開発など、積極的な商品開発、市場開拓に臨み、国内外のシェアの拡大を実現した。御手洗冨士夫キヤノン会長は、事業部門の選択と集中を徹底し、セル方式による生産システムを整備するなど、効率的な経営を実現した。
丹羽宇一郎伊藤忠商事会長は、巨額の赤字を抱えながらも、大胆な経営刷新によって巨大商社を再生させた。鈴木敏文セブン&アイ・ホールディングス会長は、コンビニエンスストアを日本に持ち込み、米国の本家を飲み込んでしまった。
中村邦夫パナソニック会長は、「破壊と創造」のスローガンを掲げ、Panasonic とNational という二つのブランドの統合に着手するなど、肥大化した組織を合理的かつ効率的な経営へと回帰させた。
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