国際競争の中で生き残りをかけるグローバル企業は、クリエイティブ・クラス人材の獲得・育成が必要。「ところが、人材育成で遅れを取っている日本企業は多い」と危機感を持ち、ビジネスリーダー育成プログラムを提供するカタナ・パフォーマンス・コンサルティング代表取締役の宮川雅明氏に、その問題意識や育成プログラムを聞いた。
ビジネスリーダー育成を手がけ始めた経緯とは
結論をいえば、国際社会における日本企業のポジショニングを案じてのことです。
国際競争の中で勝ち残り、日本経済を盛り立てていく企業が求められていますが、そんな企業となるためには、高い見識、実践力、そして天下国家を語れるほどのビジョンを有する真のビジネスリーダーが必要。
しかし、そういった人材を育成できていないことが日本企業の最大の弱点です。そこで自らプログラムを開発し、企業に提供することを思い立ったのです。
どういった背景があるのでしょうか
1982年、景気の谷底を迎えたアメリカでは、失業率が12.8% に達しました。当時、自動車をはじめとしてアメリカは日本に対して競争力を失いつつあり、『Japan as NO.1』という本がベストセラーとなりました。そして、多くの米国企業が日本に来て「日本企業の強みは人材と企業文化にある」と学んだのです。
その中の1社にGEがあり、同社はさっそく人材育成のために企業内大学を強化しました。有名な「クロトンビル」です。当時、「デュアルラダー」「マルチラダー」といった言葉が盛んに言われていました。米国企業には「複数の専門性を持たなければ日本企業に勝てない」という危機感があったのです。そのように、現在のエクセエントカンパニーの多くは、業績が悪い時も人材への投資を行っていました。
一方、バブル経済におごり、その崩壊後は利益の大半をバランスシートの健全化に使った日本企業は、人材育成を怠ることとなった。結果的に、人材育成において日本企業は米国企業に20年は遅れたことになります。
そのツケがいま押し寄せているということです。2000年になってバランスシートが健全になったのはよいが、気がついたらグローバル競争の真っ只中にあったというわけです。
日本企業も、優秀な社員に海外のMBAを取得させるなどしましたが、その多くは失敗に終わったのではないでしょうか。MBAとは本来、起業家を育成するプログラムであり、本当に優秀な人材は退職してしまったからです。
また、会社の金で学んでも、身につくものは多くはないでしょう。そして今、経営の専門家ではなく、プロフェッショナルが求められています。




