「多くの失敗から何を学ぶのか」「学びから新しいものを生み出すにはどのような実践の視点が必要か」そして「今後もつべき価値観」とは…筆者が支援した事業再生や改革の経験を紹介した一冊。
プレジデント社、1575円
事業再生や改革というと、コストカットや資産売却、そして大量の人員整理といった負のイメージが先行しがちであるが、決してそうではない。それは、元の状態に戻すことではなく、新しいものを生み出していく創造活動なのである。
本書は、企業の再起に向けた新たな創造活動として「改革」があることを、様々な角度からご紹介している。
企業を永続的な発展に結びつけるためには、戦略(真に勝つ仕組み)を構築し、それを現場で適宜修正しながら実践の中で練り上げる必要がある。その時重要な役割を担っているのが、現場の最前線に立つミドル層である。
しかしながら、激変する外部環境・コンプライアンスへの対応、さらにはトップからの戦略策定指示とその執行責任など、すべてがミドルの肩にのしかかり、戦略不在と実行不全が起きているのが現実である。そして、筆者がいくつもの切羽詰った事業再生の現場で見てきたのは、「閉塞感」に苛まれ、やる気をなくしたミドル達の姿である。
本書は、改革の必要性を感じながらも、膨大な課題を前にして立ち尽くしているミドルの人を始め、近い将来にリーダーになる使命感にあふれる人たちに向けて、「実践から学ぶ」視点を持って組織を変革していく方法を記している。
読者の皆様には、改革活動において、「人々はどのように実践に移していったのか」「失敗事例からは、何が足りて、何が足りなかったのか」について、特にお考えいただきたいと思っている。
複雑な現実に対処できる組織は、「共に始めて」「共に実践し」「共に感じて」「共に学び」「共に創る」ことで成長を続けていくことができる。今まさに、「実践の力」が試されている。読者のお一人おひとりが、再び勇気を出して、日本再生に向けて歩む契機になればと切望している。
宮下篤志
フェリックス・パートナーズ株式会社 代表取締役
[人材採用・人材育成の人事専門誌「日本人材ニュースHRN」Vol.101より転載]
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